インターネットFAXのデメリット・留意点と従来FAXの課題
デメリット・留意点の要点
インターネットFAXは従来FAXの課題(高コスト・外出時の確認不可・情報漏えいリスク)を解決しますが、切り替え時に把握すべき固有の留意点もあります。既存FAX番号の引き継ぎ不可・A3/B4のA4自動変換・受信メールの迷惑メール判定リスク・担当者退職時の引き継ぎ・特殊FAX機能の非対応・電子帳簿保存法対応の必要性が主な留意点です。
ここでは、インターネットFAXに切り替える際の留意点・デメリットと、従来FAXが抱える課題の両方を解説します。インターネットFAXは多くの面で従来FAXより優れていますが、乗り換え前に知っておくべき固有の留意点もあります。事前に把握しておくことで、導入後のミスマッチを防げます。
従来FAXが抱える主な課題
FAXを利用している方はそれが当たり前という常識があるためデメリットに感じていない場合もありますが、インターネットFAXを知ると従来FAXの課題が浮き彫りになります。インターネットFAXはそうした多くのデメリットを解消してくれるオンラインサービスです。
従来 FAX の課題 × インターネットFAXで解消
乗り換えるだけで現状の3つの不満が解消できる
とにかく無駄が多い
用紙・トナー・電気代・FAX機リース料が継続発生
PDF管理でペーパーレス
用紙・トナー不要、月額固定費のみで運用
外出先で確認・対応ができない
オフィスにいる時しかFAXが見られない
PC・スマホアプリから送受信
いつでもどこでも確認・返信できる
気がつかない・紛失リスク
受信したことに気づかず取り紛れる
メール通知+デジタル保管
受信を即座にメール通知、PDF はクラウド保管
とにかく無駄が多い
FAXを使用する上で最大のデメリットは、そのコストの高さにあります。具体的な費用には、FAX機のリース料金、印刷の際にかかる用紙の費用、インクやトナーなどの消耗品にかかる費用などがあります。こうした費用はひとつずつは少額の費用となりますが、1カ月の費用を合計してみると意外とインパクトが大きな数字であることがわかります。
実際の費用を具体的に見てみましょう。
- FAX機リース料:月額3,000〜8,000円(複合機の場合)
- トナー・インク代:月額1,000〜2,000円
- 用紙代:月額数百円(月200〜300枚消費の場合)
- FAX用電話回線:月額約1,700円
合計すると月額6,000〜12,000円以上のランニングコストが発生しています。インターネットFAXなら月額1,000〜2,600円で利用できるため、毎月5,000〜10,000円のコスト削減が可能です。
また相手の方がFAXしか持っていないから自分もFAX機が必要だと思いがちですがこれも間違いです。インターネットFAXなら、自分のメールから相手のFAX宛てに送信することができ、相手の方はなにも意識することなくこれまで通り利用することができるのです。
従来のFAX機を利用した場合との価格比較も併せてご確認ください
外出先からFAX確認や対応ができない
従来FAXは、本体に出力される用紙(もしくは機器に記憶されたデータなど)でしか内容の確認ができないというデメリットがありました。しかしインターネットFAXなら受信したFAXはメールに転送され、パソコンやスマートフォンを利用してメールで確認することができるので、オンライン環境があればいつでもどこからでも確認することができます。
ビジネスシーンでは注文を受けたり発注したりと、まだまだFAXを利用しているというケースは多くあり、対応の遅れはトラブルや機会損失に繋がる恐れがあります。インターネットFAXではこうしたデメリットを解消し、迅速な顧客対応ができます。外出先や出張先からも確認および対応ができるのです。
特にテレワーク・在宅勤務では、FAX確認のためだけに出社するケースも少なくありませんでした。インターネットFAXならメールと同じ感覚でFAXを確認・返信でき、FAXのためだけの出社がゼロになります。eFaxなどの主要サービスはスマートフォン専用アプリも提供しており、通知機能で受信を即座に把握できます。
FAXに気がつかなかった、届いていない、紛失した
届いた書類がトレーに何日間も放置されていた、FAXが離れた場所に置いてあり届いていることに気がつかなかった、相手の方は送ったと言っているが届いていない(送り間違えか第三者が持って行ってしまったのかなど確認をする方法もない)、多くの方は一度はこういった経験をされたことがあるかと思います。しかし届いたメールを紛失したり、何日も気がつかなくて放置してたということはありますでしょうか。インターネットFAXでは届いたFAXはメールボックスに届きますので、紛失や気がつかなかったというデメリットは起こりません。
さらに、紙のFAXは受信トレイが共有スペースに置かれることが多く、個人情報や機密情報が第三者の目に触れるセキュリティリスクもあります。インターネットFAXなら受信データは指定のメールアドレスにのみ届くため、情報漏えいの心配がありません。受信データはデジタルで保存されるため、過去のFAXも検索して素早く見つけることができます。
インターネットFAXに切り替える際の留意点・デメリット
インターネットFAXは従来FAXの多くの課題を解決しますが、切り替え時には固有の留意点があります。以下の6点を事前に把握しておきましょう。
1. 既存のFAX番号は引き継げない
インターネットFAXサービスでは、現在使用中のFAX番号をそのまま引き継ぐ「ナンバーポータビリティ」に基本的に対応していません。乗り換え時には新しいFAX番号が発行されるため、取引先への番号変更案内、名刺やWebサイト・営業資料の更新、メール署名の修正などの対応が必要になります。
負担を軽減する方法としては、移行期間(1〜3ヶ月)を設けて旧番号と新番号を並行運用し、徐々に切り替えていく形が一般的です。固定電話を残す場合は留守電で新FAX番号を案内する方法も有効です。詳細はFAX廃止・代替の進め方で解説しています。
2. A3・B4の大判書類はA4に自動変換される
多くのインターネットFAXサービスでは、A3・B4などA4より大きい原稿を送信すると自動的にA4サイズに縮小変換されます。設計図・大判帳票・楽譜・医療画像など原寸での送受信が必要な業種では実害となります。
MOVFAXはA3・B4の原寸送受信に対応する数少ないサービスです。大判書類を扱う場合はMOVFAXを選ぶか、紙のFAX機を併用する形が現実的です。
3. 受信メールが迷惑メール判定されると見落とすリスク
インターネットFAXは受信したFAXを登録メールアドレスに転送する仕組みのため、Gmail・Outlookの迷惑メールフィルターや企業のセキュリティゲートウェイによってスパムフォルダに振り分けられる可能性があります。重要なFAXを見落とすリスクを防ぐ必要があります。
対策として、契約後すぐにサービス提供元のドメインを「受信許可リスト(セーフリスト)」に登録しておくことが重要です。導入後しばらくは迷惑メールフォルダを定期的に確認する習慣もつけておきましょう。
4. メールアドレスは個人に紐づきやすく、担当者退職時の引き継ぎが必要
紙のFAX機は「席」「設置場所」に紐づくため担当者が異動・退職してもFAXは届き続けますが、インターネットFAXは個人のメールアドレスで受信することが多く、担当者の退職時にFAX受信が止まる事故が起きやすくなります。
対策として、部署共通のメーリングリスト宛に転送する設定や、最大5アドレス共有(eFax)で複数人が同時受信する運用を採用することで、人事異動の影響を受けにくい体制を作れます。
5. ポーリング受信・Fコード通信など特殊FAX機能には非対応
業務用FAX機にある「ポーリング受信」(送信側に保存されたデータを取りに行く機能)、「Fコード通信」(パスコード認証付きの送信)、「親展受信」など特殊機能は、インターネットFAXサービスでは基本的に対応していません。
大企業の業務システムや官公庁・金融機関との取引でこれらの特殊機能を必須としている場合は事前に確認が必要です。中小企業や個人事業主の通常業務であれば、これらの機能を使う場面はほぼありません。
6. PDFでの受信により電子帳簿保存法の対応が新たに必要
インターネットFAXで受信した注文書・請求書はPDFのデジタルデータとなり、電子帳簿保存法の「電子取引データ」に該当します。紙のままなら不要だった「真実性の確保(改ざん防止)」「可視性の確保(検索機能)」「見読性の確保」の3要件への対応が新たに発生します。
Gmail・Outlookのフィルターでクラウドストレージに自動保存し、ファイル名に取引日・取引先名を付与する運用なら、対応負担を最小化できます。詳細は電子帳簿保存法とインターネットFAXで解説しています。
FAXのデメリットに関するよくある質問
- 従来のFAXの主なデメリットは何ですか?
- リース料・用紙代・トナー代のランニングコスト、外出時にFAXを確認できない不便さ、受信トレイに置かれた紙FAXの紛失・情報漏えいリスク、大量の紙の保管スペースの4点が主なデメリットです。
- インターネットFAXに切り替えるとこれらのデメリットは解消されますか?
- はい、すべて解消されます。コストは月額1,000〜3,000円に削減、スマホで外出先から確認可能、PDFで受信するため紙の紛失リスクなし、デジタル保存で保管スペース不要です。
- 切り替え時に既存のFAX番号は引き継げますか?
- 既存のFAX番号のそのままの引き継ぎ(番号ポータビリティ)には対応していません。ただしeFaxは全国47都道府県62都市の市外局番に対応しているため、お住まいの地域の市外局番で新しいFAX番号を取得できます。
- インターネットFAX固有のデメリットは何ですか?
- 既存FAX番号の引き継ぎ不可、A3・B4の大判書類がA4に自動変換、受信メールが迷惑メール判定されるリスク、メールアドレスが個人に紐づき担当者退職時の引き継ぎが必要、ポーリング受信・Fコード通信など特殊機能の非対応、PDFによる電子帳簿保存法対応の必要性、の6点が主な留意点です。
- A3・B4の大判書類は送信できますか?
- 多くのインターネットFAXサービスではA4に自動変換されます。A3・B4の原寸送受信が必要な業種(建築・製造・医療画像・出版等)にはMOVFAXが対応しており、設計図・大判帳票も原寸で扱えます。
- 受信FAXが迷惑メールに振り分けられて見落とすことはありますか?
- あり得ます。Gmail・Outlook等のスパムフィルターでサービス事業者からのメールが迷惑メール判定される可能性があります。対策として、契約後すぐにサービス提供元のドメインを受信許可リストに登録し、導入後しばらくは迷惑メールフォルダも定期的に確認しましょう。
- 担当者が退職するとFAX受信ができなくなりますか?
- 個人メールアドレスのみで受信していると引き継ぎが煩雑です。対策として、部署共通のメーリングリスト宛に転送する設定や、最大5アドレス共有(eFax)で複数人が同時受信する運用にすれば、人事異動の影響を受けにくくなります。
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